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SAGA2024国スポ・全障スポ 相撲豆知識(9)

印刷用ページを表示する更新日:2023年2月1日更新

今回は、相撲と神様との関わりについてご紹介します。

神代の昔から神様に奉納するための神事として行われてきたのが「奉納相撲(ほうのうずもう)」です。神々への感謝と敬意を表すために力自慢たちが相撲を取って奉納したのが始まりで、世の平安や子孫繁栄、五穀豊穣、大漁等を祈願する、またはそのお礼として行われてきました。数十年前までは全国各地で盛んに行われていましたが、今ではだいぶその数も少なくなってきました。        

神様を呼ばなければ土俵にならない、とまでいわれる土俵です。大相撲でも土俵を新設したとき等には、立行司(たてぎょうじ)(行司の最高位)が祭主(さいしゅ)となり、土俵の四方を清め土俵に立てた依り代(よりしろ)に神々の御霊(みたま)を招いて土俵の邪気を払い、五穀豊穣や国家安泰、土俵の無事を祈願する「土俵祭り」が行われます。

その際、土俵の中央には15cm四方の穴を掘り、その中に勝栗(かちぐり)・昆布・洗米・スルメ・塩・榧(かや)の実の六品が「鎮(しず)めもの」として埋められています。これらは地鎮祭(じちんさい)等でのお供え物と同じ意味合いを持つものです。

土俵は、神様の宿る大変神聖な場所という位置付けです。神道(しんとう)の考え方から女性はたとえ女将(おかみ)さんといえどもその部屋の土俵にさえ上がれません。また、アマチュア大会の開会式等で大会役員が挨拶で土俵に上がる場合、赤いじゅうたん等を敷いた上でなければ靴のまま上がることはできないことになっています。私たちも「土俵は座敷と思え」という指導を受けてきました。

そんな神が宿るといわれる神聖な土俵は、新弟子たちにとっては「土俵には金が埋まっている」として、明日の出世を夢見ながら日々の厳しい稽古に精進する場所でもあります。