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SAGA2024国スポ・全障スポ 相撲豆知識(6)

印刷用ページを表示する更新日:2022年11月1日更新

前回に引き続き横綱についてご紹介します。

横綱になる条件として、まず大関の地位で2場所連続優勝かそれに準ずる成績を収めるのが第1条件です。この条件をクリアすれば、審判部長が理事長に臨時理事会の開催を要請します。理事長はその要請を受けて臨時理事会を開催し、そこで推挙されると「横綱審議委員会」に諮問します。横綱審議委員会で承認されれば、「新横綱」の誕生となります。

ただ、相撲協会としては弱い横綱や批判される横綱は作りたくありません。相撲内容や品格に問題があり横綱にふさわしくないと判断すれば、たとえ第1条件をクリアしたとしても横綱審議委員会等の開催を見送り、昇進できない場合もあります。強いだけでなく横綱としての品格が備わっているかどうかが判断の基準となります。

 

「横綱としての品格」として日本相撲協会が示している基準は5つあります。

1.相撲に精進する気迫

2.地位に対する責任感

3.社会に対する責任感

4.常識ある生活態度

5.その他横綱として求められる事項

 

​「横綱とは常に真っ向勝負。己の力のみで戦い、駆け引き・頭で戦わず、勝負にこだわらず、負けたと思えば潔(いさぎよ)く負けを認めるべきである」という暗黙の了解があり、これが横綱の品格とされています。

現行制度では、横綱に降格はなく、あるのは引退によってのみその地位から降りることになります。それゆえ横綱になる力士は、その地位にふさわしい品格と抜群の力量が要求されます。常に結果を求められ、優勝か準優勝することが最低条件で、それができなくなれば引退するしかありません。ただ勝つために無様(ぶざま)な相撲を取ることも許されない厳しい地位といえます。

例えば、休場するだけでも大きなニュースになるし、「張り手」を乱発しひんしゅくをかった横綱もいたようにその取り口まで注文が付けられます。「横綱相撲」という言葉があるように、昭和の大横綱双葉山は、どんな状況でも受けて立つといった姿勢が後々まで評価されました。そこに単に勝つことだけを求められるスポーツとしての捉(とら)え方では理解できない文化や神事といった要素が含まれているのが相撲ではないかと思います。

明治18年に伊藤博文が初代の内閣総理大臣に就任してから現在の岸田文雄でちょうど100代となります。それに比べ相撲の場合、江戸時代から始まった横綱制度で、歴代横綱を紐解(ひもと)くと、初代の明石志賀ノ介から数えて今の照ノ富士は73代目です。いかに横綱になるのが難しいのかご理解いただけるのではないでしょうか。

大相撲番付
西
横綱 横綱
大関 大関
関脇 関脇
小結 小結
前頭 前頭
十両 十両
幕下 幕下
三段目 三段目
序二段 序二段
序の口 序の口