4.弥生時代　

　玄海町がある唐津地方では、弥生時代の生活跡である集落遺跡も複数確認されています。特に唐津市の菜畑遺跡は日本最古級の稲作遺跡として知られており、この地域が稲作文化の導入に重要な役割を果たしたことがわかっています。
　ただ、玄海町では集落遺跡は見つかっていませんが、長倉遺跡や先部遺跡、八ツ田浦遺跡、浅湖遺跡などあり、これらの遺跡からは、主に墓跡（甕棺墓や石棺墓）が確認されており、当時の人々の埋葬習慣を知る手がかりとなっています。
八ツ田浦遺跡からは、弥生時代中期の甕棺墓と石棺墓が、海岸線から約20メートルの陸部の海抜3メートルの砂礫地で、地下1メートル付近から出土しました。また、人骨も見つかっています。
長倉遺跡からは、石棺墓などが確認されており、これらの発見は当時の人々の生活や埋葬習慣を理解する上で貴重な資料となっています。

八ツ田浦遺跡石棺