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おじいさんの昔話-第4話

印刷用ページを表示する更新日:2018年4月1日更新

第4話 新婦を祝う奇祭『尻たたき』(有浦上地区)

おじいさんの昔話-4の写真

 玄海町有浦上地区には、古くから「嫁御の尻たたき」という風習が伝わっていました。この行事は、旧1月14日、地区の若い衆(わっかし)たちが、鐘や太鼓ではやしながら新婚の家を訪れ、「嫁出せ嫁出せ」と叫びながら、恥ずかしさに逃げ回る嫁さんを追い回し、棒で尻をたたき、「一番目にゃ息子ん子、二番目にゃ娘ん子、三番目にゃ出ふうじゃ」とはやしたてたそうです。それが済むと、座敷に上がりこみ、酒肴の御馳走でもてなしを受けてドンチャン騒ぎ、アルコールが回ってくると、納屋や物置や庭先にある物を手当り次第に座敷や居間にかつぎあげ、足の踏み場もないようになると、悠々サッサと引き揚げていったということです。 まったく迷惑な話ですが、新妻の安産と丈夫な後継者の誕生を願っての行事だったようで、この奇祭のあったことを知る人達も少ないようです。

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